ビックリ呼吸



こんどは腹式呼吸の実践編みたいなもんです。
実際に歌う時は、ゆっくりなんか吸ってられませんよね。
速さが120の曲でフレーズとフレーズの間が八分休符しかないなら、0.25秒しか吸う時間はありません。
もしフレーズとフレーズの間に休符がないなら、もっと短い時間で次のフレーズを歌いきるだけの空気を肺に溜めないといけない訳です。
腹式呼吸(初級編)のような吸い方をしてたらとても間に合いませんよね。

そこで出てくるのがビックリ呼吸です。

ではイメージしてみましょう。
あなたは今、殺人鬼に追われ逃げています。(いきなりありえない設定・・・)
後からそいつの足音が聞こえます。
相手は歩いているようなので、走っているあなたとの距離は少しずつ広がっています。
そこで「あの曲がり角を曲がれば逃げ切れる」と思ったあなたは、角を曲がりました。
その時、目の前に追われていたはずの殺人鬼が立っていたら・・・。

あなたならどうですか。思わず息をのみませんか?
その驚いて「ハッ」と息をのむ感じが歌う前の呼吸なんです。

その時の注意ですが、初級編ではお腹いっぱい息を吸うように書きましたが、ホントに歌う時は8分目か9分目で止めておくべきでしょう。
プールでの潜水を思い出してもらえば分かると思いますが、あまり吸いすぎると息は続かないものです。