ハミング



では、息だけではなくて、そろそろ音を出してみましょうか。
と言っても鼻からです(笑)。

これは非常に重要な練習でして、このハミングができなければ、歌ってもきれいにハモることができません。
別にハミングで歌うところだけを言ってるのではなく、歌詞のある部分でもそうなんです。

音にはピッチ(音程、周波数)というものがありまして、例えば「ラ」の音が440Hzだとすると、439Hzが「ソ」で441Hzが「シ」ではないんですね。 だいたい392Hzが「ソ」、494Hzが「シ」です(多分そのくらい・・・)。
つまり、同じ「ラ」でも幅があるんですね。
ということは、ある人は「ラ」を438で歌い、別の人は443で歌ったらどうなるでしょうか?
周波数の違う波が重なり合うと当然打ち消しあいますよね。
せっかく出した声がもったいないだけでなく、聞いてる方はすごく汚く聞こえるんです。
合唱では全員が、ピッチを高くとり、統一した方がきれいに聞こえます。
ハミングの練習は、そのピッチを高くとってそれを保つのにうってつけの練習なんですよ。

という訳で、ハミングを練習してみましょう。

姿勢、力の入れるところ、呼吸の使い方は、今までと同じです。
口は閉じるんですが、この時、口の中に「うずらの卵が縦に入っている」と想像してみてください。この「縦に」というのが重要です。
ハミングしながら、軽く口に手を当ててみましょう。
唇が震えていますよね?
では、その振動している部分を鼻に持ってきてください。
わかりますか?
口は振動させないようにして、鼻が振動するようにするんです。
できましたか?もしできていれば、音が少し明るくなったように感じると思います。

では、その振動している部分をだんだん上に移動させてみましょう。
目と目の間を目標に。そこから音が出ているイメージで。
どんどん音が明るくなってきましたよね。

この感覚が「ピッチを高くとる」ことなんです。

これを、だんだん響きを上げていくのではなく、最初からその場所が響くように練習します。

難しかったですか?
コツを掴めば簡単です。頑張りましょう。